今回のトラディシオンの振り返りは第5回目でペドロヒメネス。
PXのシェリーはとてもベタベタして、極甘のものが多い。一方でこれは、強めの甘さ自体は当然あるものの、味わいとしてはドライに近いのが面白い。アンダルシアの太陽の陽を浴びた葡萄のテイストにはオレンジのようなニュアンスを感じる。また、シェリー系のウィスキーに「みたらし団子のみたらし」という表現があるが、これは「お好み焼きのソース」といったところか。これまで他の種類を飲み込んできて思ったが、全体的に塩っ気を感じるのがトラディシオンのシェリーの特徴だろうか。
前述のとおり、とかく甘さの強いものが多いPXのなかで、トラディシオンのPXはしっかりと味わうことのできるもの。ウィスキーにもPXの樽が用いられる近年。シェリーというくくりだけではなく、PX自体にも理解を深める必要はやっぱりあるよなぁ。と思った。
これまでのボデガス・トラディシオンの振り返り: